WordPressからHugoに移行してみた
こんにちは、全力開発部の @konoka-iori です。 今回、WordPressからHugoにブログを移行したので、移行を決断した理由や技術の選定、記事の移植、移行後の運用、これからの課題などを書いていきます。 なぜWordPressからHugoに移行したのか この項目では、なぜWordPressからHugoに移行することを決断したのか、その理由を説明します。 WordPressの運用における課題 まず、WordPressからHugoに移行する理由の前に、WordPressをどのように運用していたかを説明します。 独自ドメインを取得。 日本国内のレンタルサーバー上にWordPressをインストール。 Team Parity のサイト部門に所属する2~3人程度で記事の執筆・公開。 Note 現在Team Parityはサイト部門を全力開発部に統合し、活動を終了しています。 作業フローとしては、次のような感じです。この間、常にTrelloやGuildedなどで情報共有や意思疎通が行われていました。 Trelloで新しい記事を申請し、承認をもらう。 WordPressにログインして記事を作成し、レビューを依頼する。 担当者がレビューする。 レビューが通れば公開する。 ほかにも記事の執筆や公開に関するルールやガイドラインがあり、それらの管理は Guilded やストレージサービスで管理していました。 このように外部サービスを多用していたため情報が分散してしまい、管理が煩雑になるだけでなく、記事を執筆する際にも複数のサービスを行き来する必要がありました。 運用面では、WordPress本体の更新やプラグインの更新、テーマの更新、バックアップ、セキュリティ対策など、WordPressを安全に運用するためには多くのコストがかかり、もはや技術的な負債となっていました。 Hugoに移行するメリット そこで、WordPressからHugoに移行することで、次のようなメリットがあると考えました。 GitHubでほぼすべてを管理・完結できる。 高速かつセキュアな静的サイトを構築でき、運用コストを削減できる。 お馴染みのMarkdown形式で記事を書けるため、記事の執筆がしやすくなる。 これらのメリットに惹かれて、WordPressからHugoに移行することを検討しはじめました。 懸念事項 一方で、次のような懸念事項もありました。 Hugoをはじめとする静的サイトジェネレーターに関する知識・知見がない。 WordPressのプラグインで実現していた機能をどのようにHugoで再現できるかわからない。 作ったサイトをどこでホスティングすればよいかわからない。 やはり、WordPressの強みはなんといってもプラグインの豊富さと、視覚的に管理がしやすいことです。これらをどこまでHugoで実現できるかが重要だと考えました。 技術選定 これらのメリットと懸念事項に悩みつつも、Hugoに移行するためにはどんな技術が必要なのかを洗い出しました。 Hugo: メインの静的サイトジェネレーター。 GitHub: サイト本体のバージョン管理。 記事のバージョン管理。 CI/CDの実行。 Cloudflare: ドメインの取得・管理。 サイトのホスティング。 静的サイトジェネレーターとしてHugoを選択した理由は、単純に有名で情報量が多いからです。 サイトの作成や記事の執筆・管理がGitHubで完結するからという理由もあります。 バージョン管理やCI/CDの実行にGitHubを選択した理由は、日頃愛用しているのがGitHubだからという理由もありますが、GitHub Actionsを使ったMarkdownの自動チェックなどを行えるからです。 ドメインの取得・管理やサイトのホスティングにCloudflareを選択した理由は、無料で利用できる機能が豊富に揃っているからです。 Cloudflare Registrar : .dev ドメインが格安で取得できる。 Cloudflare Pages : GitHub Actionsと連携して、静的サイトを無料でホスティングできる。 Cloudflare Fonts : Google Fontsよりもプライバシーやパフォーマンスに優れたフォントを読み込める。 Cloudflare Email Routing : 疑似的に独自ドメインでメールを送受信できる。 ほかにも、さまざまな機能が無料で利用でき、 HTTP/3(QUIC) などの最新技術にも対応していて、非常に魅力的でした。 Cloudflareのネットワークに最適化することで、サイトのパフォーマンス向上が期待できます。 ...